天気痛

天気痛とは

5月の後半から6月にかけて患者さんから出てくる言葉の中に「天気が悪いと調子が崩れる…」という”天気と体調の関係”にまつわるものが多くなってきます。

実際、雨が降る前や降ったあと、台風の前などに頭痛やめまいがしたり、気分がイライラ・うつうつと感じたりしたことはありますか?
もともと疾患がある人はそれが悪化するなど「体質的に弱いところ」に症状が出やすかったりもしますね。
そういった気圧の変動で感じる不調を「天気痛」と呼ぶそうです

自律神経から見ると、気圧の変化もストレスとなり、そのストレスに抵抗しようと”交感神経”が働きすぎて興奮し、様々な痛みや不快な症状が出ます。
そしてその反動で”副交感神経”の興奮が起きると「強い眠気」や「けん怠感」などが起きます。
天気が悪い日に何となくやる気が出ないのは自律神経の素直な反応なのかもしれませんね。

また、天気痛専門の先生によれば、気圧を感知する「気圧センサー」が内耳にあるとのことです。
内耳には平衡感覚をつかさどる器官が集まっていて、気圧センサーもそのあたりにあります。この気圧センサーが気圧の変化をキャッチするとその波動が前庭(内耳にある重力と直線加速度を司る)に伝わり、前庭神経(平衡感覚を伝える)が興奮することによって自律神経のバランスが乱れる、という仕組みだそうです。

天気痛が出やすいのは、気圧の変動の大きい春先、梅雨時、台風が到来する時期ですが、日内変動にも注意が必要です。
新幹線や高速エレベーターに乗っているときの気圧変動も自律神経が乱れがちな人には負担になりますね

『愛知医科大学薬学部 佐藤純教授のお話より』

~ 天気痛を予防するセルフケア ~

気圧変動(雨雲レーダー)を予測するアプリや天気予報などをうまく活用して、気圧が変わる前に自律神経の乱れに効くツボを刺激したり、痛み対策を取りましょう。
もちろん当院のセロトニン活性療法もお勧めです(^^♪

★天気痛を防ぐ耳の後ろのツボ★

耳の後ろにある固い部分=乳様突起の周りは自律神経を整えるツボが集まっています。
このあたりを広範囲に指で押したり温めたりして天気痛を予防しましょう!

担当 相澤 裕子